マルハン新宿東宝ビル店様(東京都新宿区)
店内の防犯体制強化のための高精度な顔認証システムを導入
平成27年4月、新宿歌舞伎町に新規オープンした「マルハン新宿東宝ビル店」。 遊技機設置台数1160台は、1フロアでは都内最大級となる繁華街型の超大型店だ。店舗を構える「新宿東宝ビル」は、ホテルや映画館、そして多くの飲食・物販店舗が入居する複合施設であり、ホール企業最大手に相応しい、ランドマークとしての要素に事欠かない話題性が詰まっている。
そんな「マルハン新宿東宝ビル店」がグローリーナスカの高精度顔認証システム「フェイスコープ」を導入し、安心・安全な遊技環境のための整備と防犯体制の強化を図っている。
「オープン当初から導入している監視カメラは来店客の男女比や年齢など顧客分析を中心としたマーケティングに活用していますが、フェイスコープは、特に防犯に特化させることを目的に導入しました」。こう話すのは同店を任されている大槻耕平マネージャー。
周知のように歌舞伎町は、犯罪多発地域の一つで、店内で発生する置引きや窃盗、器物破損といった案件は他のエリアに比べて決して少ないとはいえない状況だ。それだけに、良好な店内環境を維持していくには「フェイスコープ」の導入は必須だったという。
▲エントランスや遊技スペース、賞品カウンター周辺などワンフロアの超大型店だけにカメラの設置は広範囲にわたる
──導入でどのような点が改善されましたか?
▲ 新宿歌舞伎町の中央で営業を行うマルハン新宿東宝ビル店
数ある顔認証システムの中で「フェイスコープ」を選んだ理由は「認証技術とクオリティが高かったから」で、ワンフロア営業の同店では、高性能カメラ6台と専用モニター1台でシステム運用を行っている。「フェイスコープ」の認証技術の秘密は、顔を中心に100カ所の特徴を認証し、1枚の「正面顔」の登録画を元に31方向の顔を自動生成することにある。これにより、歩行している対象者や角度のある「斜め顔」でも認証精度の安定化を実現している。
「フェイスコープ」の運用は、主に来店客の撮影から不審者の登録、登録者来店時の検知、そして全スタッフに発報するという流れになっているが、前述の認証技術の高精度によって、インカムを通じてスタッフに配信される誤発報を極めて少なくしたのが大きな特徴だ。この点について大槻マネージャーは、「サービス業として非常に助かっています。仮に誤発報した際には、誤検知学習機能を使い2回目以降の発報を減少させるので、同じお客様に何度もご迷惑をかけずに済みますし、また、スタッフがストレスを感じることもありません」と語る。
また、誤発報を少なくすることで、入店の段階で検知・発報がスピーディーに行えるのも「フェイスコープ」の大きな特徴でもある。
仮にトラブルや犯罪が起きた際、あるいはゴト行為などで出玉に異常があった場合には、その日時に遊んでいた来店客のなかから要注意人物を特定することになるが、「フェイスコープの場合、発報が正確ですから、確認までの時間が省略できるので、次回、登録人物が入店した際に、いち早く対応することができますね」(同マネージャー)。
わが国最大の歓楽街・歌舞伎町という特異なエリアでの営業ということで、来店者が気持ちよく遊べるように、遊技環境への健全化に力を入れるマルハン新宿東宝ビル店。大槻マネージャーは「これからもお客様に安全で安心して遊んでいただくために、フェイスコープを活用しながら良好な店内環境の整備を進めていきたい」と、語っている。
▲ 激戦区新宿で高い稼動を誇る同店。万全な防犯体制を敷くことで良好な遊技環境を創り出している
店舗データ
所在地■東京都新宿区歌舞伎町1-19-1 新宿東宝ビル2F
総台数■パチンコ 632台 / スロット 528台
交通■西武新宿駅より徒歩3分、JR新宿駅より9分
──■防犯面以外にも自己申告プログラムとしての機能も搭載
高精度な認証技術によって店内の防犯体制の強化をサポートするフェイスコープだが、一方で、現在業界でも問題となっている18歳未満の入店問題や依存問題への対策にも貢献する機能も搭載されている。特に依存問題対策に対しては、本人や家族の相談があった場合、同意を得た上で会員管理システムとの連携によって、来店回数や使用金額の制限が行える。今回、取材に応じてくれたマルハン新宿東宝ビル店では、防犯体制の強化の他にも、のめり込み防止のためのポスターの掲示や、店内アナウンスによる注意喚起など、啓蒙活動を通じて店内環境の健全化も推進。同社・広報部では「現時点で具体的な取り決めを行っている訳ではありませんが、フェイスコープが将来的に自己申告プログラムや年少者の立入防止として役立つ機器であると判断されれば、今後の活用も検討していきたい」と話している。